多くの親御さんが子どもの教育に関して最善の選択を目指しています。
その中で、「お金持ちが多い中学や高校」だと子供が肩身を狭い思いをしないか心配という不安を持たれるようです。
私立中学や高校に関心を持つ家庭は、どのような生徒が通っているのか、また、その学校が提供する教育環境や費用について知りたいと考えていることでしょう。
本記事では、私立中学や高校に通う生徒の家庭の経済状況に焦点を当て、富裕層の割合が高い理由やその背景、また、実際にどのような学校が「お金持ちの学校」と見なされているのかについて解説します。
教育を受けるにあたって、家庭の経済状況がどのように影響するのか、そして、それが子どもの学校生活にどのように反映されるのかについて、詳しくご紹介していきます。
ポイント
- 私立中学や高校に通う生徒の家庭が経済的に裕福な理由
- エスカレータ式教育システムと富裕層の子どもたちの関係
- 寄付金が多い学校の選択基準と教育環境の質
- 金持ちの子が多い学校とそうでない学校の違いと特徴
お金持ちばかりの中学や高校はあるか
私立中学はお金持ちや富裕層率が高い
私立中学校に通う生徒の中には、確かに金持ちや富裕層の家庭の子どもたちが多い傾向にあります。
このような状況は、多額の学費や寄付金、教育環境への投資が可能な家庭が私立中学校を選ぶことが多いためです。
私立中学の特別な教育プログラムや施設、少人数制のクラス編成など、質の高い教育を受けられる点が魅力となっているからです。
ただし、このように考えると、必然的に富裕層の割合が高くなることが予想されます。
超大金持ちとはいかなくてもそれなりの年収がある家庭である場合が多いのです。
私立では世帯年収1200万以上の家庭が4割を占めます。東京ではお金持ちと言えないかもしれませんがかなり上位であることはたしかです。
私立小学校からエスカレータだとさらにお金持ち率が高い
そして、私立小学校から中学、高校へと続くエスカレータ式教育システムは、更に富裕層の子どもたちが多い環境であるといえます。
このシステムでは、初等教育段階から一貫して同一教育機関の傘下で学ぶことが可能です。
例えば、名門とされる私立学校に小学校から入学すると、中学、高校と進学する際の入試が免除されるケースが多いのです。
それでは、なぜこのような状況が生まれるのでしょうか。主に、小学校からの一貫教育を提供している学校は、高い教育費用がかかり、それを支払える経済力のある家庭が多いからです。
また、子どもが小さいうちから高品質の教育を受けさせたいと考える親の意向も反映されています。
文科省によると私立小の親の世帯年収データは1200万以上が5割となります。800万から1200万までが3割となります。私立小学校に普通の世帯の子が行くと苦労することもあるかもしれませんね。
実際、筆者は富裕層の家を訪問するとお子さんはほぼ全員が私立小です。下記に東京の私立小リストを載せました。
東京都私立小学校リスト
千代田区
- 暁星小学校
- 白百合学園小学校
- 雙葉小学校
港区
- 聖心女子学院初等科
- 東洋英和女学院小学部
新宿区
- 学習院初等科
文京区
- 日本女子大学附属豊明小学校
品川区
- 品川翔英小学校
目黒区
- トキワ松学園小学校
- 目黒星美学園小学校
大田区
- 清明学園初等学校
- 文教大学付属小学校
世田谷区
- 国本小学校
- 昭和女子大学附属昭和小学校
- 成城学園初等学校
- 聖ドミニコ学園小学校
- 田園調布雙葉小学校
- 東京都市大学付属小学校
- 和光小学校
- 東京農業大学稲花小学校
渋谷区
- 青山学院初等部
- 慶應義塾幼稚舎
- 東京女学館小学校
中野区
- 宝仙学園小学校
- 新渡戸文化小学校
杉並区
- 光塩女子学院初等科
- 立教女学院小学校
豊島区
- 川村小学校
- 立教小学校
北区
- 聖学院小学校
- 星美学園小学校
板橋区
- 淑徳小学校
武蔵野市
- 聖徳学園小学校
- 成蹊小学校
- 武蔵野東小学校
三鷹市
- 明星学園小学校
府中市
- 明星小学校
昭島市
- 啓明学園初等学校
調布市
- 晃華学園小学校
- 桐朋小学校
町田市
- 玉川学園小学部
- 和光鶴川小学校
小平市
- サレジオ小学校
- 東京創価小学校
国分寺市
- 早稲田大学系属早稲田実業学校初等部
国立市
- 国立音楽大学附属小学校
- 国立学園小学校
その他の区
- 桐朋学園小学校(練馬区)
金持ちが多い立地の私立中学校は富裕層が多めになる
いくら教育に関心が高い親でも、子どもを私立中学に送るかどうかは、その学校が位置する地域によって大きく左右されることがあります。
たとえば、東京の高輪中学や兵庫県の芦屋学園のように、裕福な家庭が多い地域にある私立中学校は、周辺の経済状況を反映して、在校生の中には富裕層の子どもたちが多くなりがちです。
これは、そうした地域に住む家庭が教育に対して高い意識を持ち、質の高い教育環境への投資を惜しまない傾向にあるためです。
しかし、ここで注意したいのは、すべての生徒が裕福な家庭出身というわけではないという点です。
多くは、学業成績や特技を活かして入学した生徒もいるため、一概に「金持ちの学校」と断定することはできません。
単に割合が多めになりがちというだけの話です。
偏差値が高い学校はお金持ち比率が高い
偏差値が高いとされる学校についても考えてみましょう。
実際、偏差値が高い学校は、学習意欲が高い生徒や、特定の分野で優れた能力を持つ生徒が集まりやすいと言われています。
このような学校に通う生徒の中には、確かに経済的に裕福な家庭の子どもたちが多いという傾向が見られます。
こうした学校に入るには、入学試験の準備に多くの時間と資源を費やすことができる家庭が有利になることも否定できません。
小1や幼稚園から高額な塾に行き、さらに優秀な家庭教師もつける。そのような家庭が有利だからです。
ただし、偏差値が高い学校に通うすべての生徒が富裕層であるとは限らず、奨学金制度を利用している生徒や、親が多大な犠牲を払って教育投資をしているケースもあります。
したがって、偏差値が高い学校が富裕層の子どもたちに偏っていると一括りにすることは適切ではありませんが、一定の関連性は認められるでしょう。
寄付金に注目
日本において、早稲田や慶応といった名門大学附属の学校に注目が集まる一つの理由は、寄付金の存在です。
これらの学校では、教育環境の向上や独自の学習プログラムの提供のために、寄付金を活用しています。
例えば、最新の学習機器の導入や充実した図書館の運営、学生のための奨学金制度などが挙げられます。
こちらは大学別の寄付金ランキングです。ランキング上位だとお金持ちが多い可能性が高いでしょう。
また、こちらは各中学の寄付金一覧です。どの学校の任意と書いてますが実際は払うのが当然という雰囲気の学校もあるようです。
ただ、寄付金と聞くと「お金持ちのための学校」と思われがちですが、実際には多くの学生が様々な形でこれらの資源を利用しており、教育の機会均等を目指した取り組みも行われています。
寄付金が多い学校ほどお金持ちの比率が高まると言えるでしょう。学校によって寄付が任意なのか「ほぼ必須」なのかをチェックしておくと良いでしょう。
金持ちしか入れない中学や高校は日本にはない
よく「金持ちしか入れない学校」という表現を耳にしますが、実際には日本にはそのような学校は存在しません。
教育の機会は基本的には誰にでも開かれています。
一方で、超お金持ちの家庭の子どもたちが選ぶ傾向にあるのは、国際的な教育を提供するボーディングスクールやインターナショナルスクールなどです。
これらの学校は、グローバルな視野を持ち、多文化共生の中で学ぶことができるため、世界中から注目されています。
ただし、これらの学校の学費は非常に高額であり、経済的な余裕がある家庭でなければ負担が難しいのが現実です。
それらの学校にいる子弟はほぼ確実に富裕層でしょう。
お金持ち高校 ランキング
お金持ち高校ランキングというテーマについて、多くの方が興味を持っているかもしれません。独断と偏見でランキングを作成しました。
注意点としては実際にお金があるかよりはブランドイメージであることです。極論、孫正義の子供が貧乏な学校に入学すれば一瞬で他の学校を抜きます。
実際の保護者の資産額はわかりませんし、年によっても変動します。あくまでお金持ちのイメージがあるというランキングだとご承知いただければ幸いです。
また、「花より団子」のように庶民が苦労するということもあまり無いと聞きます。ここらへんは口コミサイトをご利用くださいませ。
順位 | 校名 | 所在地 | 男女別 | 系列 |
---|---|---|---|---|
1 | 雙葉高等学校 | 東京都千代田区 | 女子 | カトリック |
2 | フェリス女学院高等学校 | 神奈川県横浜市中区 | 女子 | プロテスタント |
3 | 学習院女子高等科 | 東京都新宿区 | 女子 | 皇室 |
4 | 大阪女学院高等学校 | 大阪府大阪市中央区 | 女子 | プロテスタント |
5 | 成蹊高等学校 | 東京都武蔵野市 | 男女 | 三菱 |
6 | 京都聖母学院高等学校 | 京都府京都市左京区 | 女子 | カトリック |
7 | 慶応義塾高等学校 | 東京都港区 | 男子 | 福沢諭吉 |
8 | 神戸女学院高等部 | 兵庫県神戸市中央区 | 女子 | プロテスタント |
9 | 白百合学園高等学校 | 東京都千代田区 | 女子 | カトリック |
10 | 成城高等学校 | 東京都世田谷区 | 男女 | なし |
情報サイトで研究して学校見学に行くべし
子どもの学校選びにおいて、情報サイトでの研究は非常に有益な手段の一つです。
現在はインターネット上に、各学校に関する詳細な情報や評価、口コミなどが豊富に掲載されています。
このようにして得た情報をもとに、興味を持った学校を実際に訪れてみることは、学校の雰囲気や教育方針を直接体感する上でとても重要です。
学校見学では、ただ校舎を歩くだけでなく、できれば授業の様子を見学したり、在校生や教員と話をする機会を持つとよいでしょう。
また、オープンスクールや学校説明会などのイベントに参加することで、学校の特色や教育内容について、より具体的な理解を深めることができます。
ただし、情報サイトや学校見学だけに頼るのではなく、自分の子どもが何を学びたいのか、どのような環境で成長してほしいのかという点を常に考慮しながら、情報収集を進めることが大切です。
結局のところ、最適な学校選びは、子どもの個性や家族の価値観を反映したものでなければなりません。
まとめ:金持ちばかりの私立中学、私立高校はあるか
このように考えると、日本には「金持ちばかりの中学や高校」というものは実質存在しないと言えます。
筆者は仕事柄、富裕層と呼ばれる家庭も訪問しますし、中流家庭の家も訪問します。正直、見た目の派手さとは裏腹に実際の生活にはそこまで差は無いように感じます。
夢を壊すようですが名門私立小に通う家も普通のサラリーマンの家もそこまで変わりません。
私立中学や高校に関しては「お金持ちが多くて肩身が狭くないか」などはあまり考えなくて良いように思います。
- 私立中学に通う生徒には金持ちや富裕層が多い
- 多額の学費や寄付金が必要な家庭が多い
- 特別な教育プログラムや施設が魅力
- 少人数制のクラス編成で質の高い教育を受けられる
- 富裕層の割合が自然と高くなる
- 経済的に余裕のある家庭が多い
- 私立小学校からエスカレータ式教育を受けると金持ち率がさらに高くなる
- 名門私立学校では中高一貫教育が多い
- 入試が免除されるケースがある
- 教育費用が高いことがエスカレータ式教育の特徴
- 裕福な地域の私立中学は富裕層が多め
- 学業成績や特技で入学した生徒もいる
- 偏差値が高い学校はお金持ち比率が高い
- 入学試験の準備に多くの資源が必要
- 奨学金制度を利用する生徒もいる
- 早稲田や慶応の大学附属学校には寄付金が多い
- 寄付金の存在が教育環境の向上に寄与している
- 日本には金持ちしか入れない学校は存在しない
- ボーディングスクールやインターナショナルスクールは高学費
- 情報サイトや学校見学が学校選びに有益
- 子どもの個性や家族の価値観を反映した学校選びが大切
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