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【初心者向け】村上春樹はどんな人?作品の魅力とおすすめ作品を紹介

村上春樹という名前は、日本人のみならず世界中の人が知っていると言っても過言ではないのではないでしょうか? 村上春樹さんは日本を代表する作家として今も小説を書き続けています。

また、作家以外にもさまざまな顔を持っています。 ここでは、村上春樹さんは一体どんな人なのか?ということについてさまざまな角度からご紹介していきます。

意外と知らなかった、と思うことがあれば、ぜひ覚えてみて下さいね。

目次

村上春樹はどんな人?

村上春樹について

村上春樹さんは、日本の小説家・米文学翻訳家・エッセイストです。1949年1月12日、京都府京都市伏見区に生まれ、兵庫県西宮市・芦屋市で育ちました。

早稲田大学第一文学部演劇専修を卒業、大学在学中にジャズ喫茶を開業。

村上春樹も講演した早稲田大学大隈講堂

その後、作家として、1979年『風の歌を聴け』で群像新人文学賞を受賞しデビューしました。

ジャンルは多岐に渡り、小説をはじめとして、翻訳・随筆・紀行文・ノンフィクションなどがあり、「社会体制と個人」を主題に掲げています。

影響を受けた人物・出来事・作品も多数おり、イマヌエル・カント、村上龍、夏目漱石、ギリシア悲劇、阪神・淡路大震災、雨月物語・源氏物語などがあります。

翻訳も行なっており、トルーマン・カポーティ、レイモンド・チャンドラーや他にも多くの作家の翻訳を手掛けています。

受賞した賞

・『風の歌を聴け』 第22回群像新人文学賞
・『羊をめぐる冒険』 第4回野間文芸新人賞 
・『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』 第21回谷崎潤一郎賞
・『ねじまき鳥クロニクル』 第47回読売文学賞
・『約束された場所で underground 2』で第2回桑原武夫学芸賞を受賞
・『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の翻訳 BABEL国際翻訳大賞・日本翻大賞
・フランツ・カフカ賞
・フランク・オコナー国際短編賞
・世界幻想文学大賞
・2006年度朝日賞
・第一回早稲田大学坪内逍遥大賞
・第一回バークレー日本賞
・『1Q84』 第63回毎日出版文化賞
・エルサレム賞
・スペイン芸術文学勲章
・アルソビスポ・ファン・デ・サン・クレメンテ文学大賞を受賞
・カタルーニャ国際賞
・国際交流基金賞
・『小澤征爾さんと、音楽について話をする』 第11回小林秀雄賞
・ヴェルト文学賞
・サクラ・アワード受賞
・アンデルセン文学賞
・アメリカ文学賞
・フランス芸術文学勲章コマンドゥール
・ラッテス・グリンツァーネ文学賞ラ・クエルチャ部門
・チーノ・デル・ドゥーカ世界賞
・アストゥリアス皇太子賞文学部門

村上春樹が小説家になったきっかけは?

多くの人に知られ、上記にも挙げたように多くの賞を獲得している村上春樹さんですが、彼はどうして小説家を目指したのでしょうか?

著書『走ることについて語るときに僕の語ること』によると、1978年4月1日、明治神宮野球場でビールを片手に野球観戦をしていたところ、急に思い立ったそうです。

ちょうど一回裏、先頭バッターのデイブ・ヒルトンがレフトに線にヒットを打った時のことだそう。

そして、思い立ってからというもの、自身の経営するジャズ喫茶のキッチンテーブルで毎晩小説を書き続けました。その一年後、新人文学賞を受賞し、小説家としてデビューしました。

 

村上春樹の作品は世界で人気??

小説を書くことを決めてから一年ほどで新人賞を獲得し小説家としてデビューした村上春樹さんですが、その人気は国内にとどまらず、世界中で村上春樹の作品が読まれています。

なぜ村上春樹さんの作品は世界に広まったのでしょうか。理由の一つに読みやすい文体で描かれているという点が挙げられるでしょう。

読みやすい文体で書かれているということは翻訳されやすい文章でもあります。そのため多くの海外の読者を獲得することにつながりました。

また、誰もが共感できる普遍的なテーマを取り扱っていること、そして、外国人の多くが「私のために書いてくれた」と感じることも理由として挙げられるでしょう。

参考:村上作品の英訳者ルービン氏が語る

村上春樹の作品の魅力:なぜ愛されるのか

ハルキニストと呼ばれる人たちがいるほど、村上春樹さんの作品は多くの人にとても愛されています。

そんな村上春樹さんの作品ですが、そこまで愛される理由はどこにあるのでしょうか。

まず一つ目に、彼の持つ独特な世界観に惹かれる人が多いということです。

一冊でも村上春樹さんの作品を読んだことがある人ならわかるかもしれませんが、彼の作品は他の作家には無い独特な世界観で構成されています。

その世界観に多くの人が魅了されるのでしょう。なんとも言えない読後感や、独特な登場人物など、村上さんの作品でしか得られない魅力が各作品に多く散りばめられています。

また、大半の作家は自分の得意ジャンルで作品を生み出すのに対し、村上春樹さんの作品のジャンルは多岐にわたっています。

読むたびにジャンルの違う作品と出会うことはとても魅力的ですよね。このような理由から村上春樹さんの作品は多くの人から愛されているのでしょう。

初期作品

村上春樹さんの初期作品は、デビュー作『風の歌を聴け』を含めた、『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』の三作品によって構成される「鼠三部作」と呼ばれる作品群のことをさします。

風の声を聴け

1970年の夏、東京の大学に通う21歳の〈僕〉は、夏休みを過ごすために海辺の故郷に帰省する。

することもなく退屈な〈僕〉は友人の〈鼠〉とともにジェイズバーに頻繁に通うように。

そこで介抱した女性と親しくなり、何度か一緒に過ごすようになる。〈僕〉と女性、2人のそれぞれの愛の屈託をさりげなく受け止めているうちに〈僕〉の夏は過ぎ去っていく。

1973年のピンボール

1973年、大学を卒業し、翻訳で生計を立てる〈僕〉と故郷の街でぼんやりとした日々を送る〈鼠〉。

〈僕〉は双子の姉妹と過ごすようになり、やがてかつて〈鼠〉が好んでいた「スペースシップ」を探し始める。

一方の〈鼠〉は女性との関係を持つようになる。〈僕〉と〈鼠〉の2つの物語が同時進行していく。

羊をめぐる冒険

1978年の東京と北海道を舞台に話は進む。

あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して出ていった妻と離婚した〈僕〉は、21歳の女性と付き合うことに。

そこに、北海道に渡っていた友人〈鼠〉から手紙を受け、羊と〈鼠〉を探す旅に出かけていく。やがて彼らはさまざまな場所を訪れ、謎を解き明かしていく。

人気長編小説

村上春樹さんの小説は数多く存在しますが、その中でも人気の長編小説TOP3について紹介します。どれも心に刺さる作品ばかりなので是非読んでみて下さいね。

ノルウェイの森

高校時代に親友を失った主人公・ワタナベは、東京の大学へ進学する。

偶然親友の恋人・直子に出会ったワタナベは、お互いの傷を抱えながらも次第に親密な関係へと発展していく。

しかし、直子はだんだんと精神的に追い詰められていき療養所に入ることに。直子を忘れられないながらも、大学で出会った一人の女性と関係を深めていくワタナベ。

やがて、女性と別れたワタナベはドイツへと留学し…。

1Q84

1984年の東京を舞台に、1Q84年に紛れ込んでしまった青豆。

夜空に不思議な2つの月が浮かぶ世界で、青豆と天吾は真実の1984年へと逃れようとする。しかし、逃れたはずの1984年でも2人は違和感を覚えることになる。

ヤナーチェックの「シンフォニエッタ」に導かれ、2人の不思議な物語が展開されていく。

海辺のカフカ

15歳を迎えた少年カフカは、家を出た。

全く知らない四国の街へ行き、様々な人と出会い、不思議な事件へと巻き込まれていく。

一方、猫探しの老人・タナカさんもまた、暴力と記憶喪失から「入り口の石」を求めて西へと旅をする。2人の物語が交互に描かれていく。

おすすめ人気短編小説

先ほど、人気の長編小説についてご紹介しました。ですが、長編小説は読み切るのが大変だと思う方もいるのでは無いでしょうか?

そこで、ここでは村上春樹さんの人気短編小説について紹介します。

パン屋再襲撃

再襲撃」という言葉通り、「僕」はかつて友人と共に空腹を満たすためパン屋を襲撃した経験があった。

しかし「僕」はその時の襲撃に失敗したおかげで呪いを受けてしまう。

そこで、真夜中に空腹を抱えた結婚間も無い夫婦が、その空腹の原因である「呪い」を解くため、パン屋を襲撃しに出かける(『パン屋再襲撃』より)。

そのほか、『象の消滅』『ファミリー・アフェア』など全六編収録。

神の子どもたちはみな踊る

母親は、青年の出産を契機に新興宗教団体に入信。青年は宗教団体において「神の子」と呼ばれた。

青年は父親を知らず、現在は信仰を捨て、サラリーマンとして暮らしている。

ある日青年は雑踏の中父親らしき人を見つけ後を追いかけていく(『神の子どもたちはみな踊る』より)。全五編からなり、1995年に発生した阪神淡路大震災をテーマにしている。

東京奇譚集

ハワイのハナレイ湾で、息子がサーフィンをしている途中、サメに襲われて亡くなった。

以来、母親の女性は、毎年息子の命日近くになるとハナレイを訪れ滞在するように。

ある年、女性は2人の若い日本人サーファーに出会う(『ハナレイ・ベイ』より)。

そのほか、『偶然の旅人』『どこであれそれが見つかりそうな場所で』など書き下ろし作品を合わせた全五編収録。

初心者におすすめの小説

村上春樹さんの作品を読んだことはないけど読んでみたいと思った方もいるのではないでしょうか。

そこで、ここでは初心者の方でも簡単に読める村上さんの作品について紹介します。

ですが、実は今まで紹介してきた作品たちの中に、初心者の方にぜひ読んで欲しい作品が沢山ありますので、作品名の紹介をしていきたいと思います。

『風の歌を聴け』

初期作品の一つとして紹介した作品です。比較的ページ数も少なく、読み切りやすい作品です。

みじかくポップな作品ですが、村上春樹ワールドを楽しみたい方にはおすすめの作品です。

『ノルウェイの森』

物語のジャンルが恋愛であり、多くのひとにとって身近なテーマと言えるでしょう。

また、村上さんの作品には多くのメタファー(隠喩)が登場するのですが、本作品は難しいメタファーが登場しません。初心者の方には読みやすい作品の一つとなっています。

ほかにもさまざまな作品はありますが、今回ご紹介した作品に限らず、自分で手に取って気になった作品を読んでみて下さいね。

まとめ

本記事では村上春樹さんとはどんな人なのか、村上春樹さんのおすすめの小説について分野ごとに紹介していきました。

✔︎村上春樹とはどんなひとなのか?
✔︎どんな賞を受賞したのか?
✔︎小説家を志したきっかけは?
✔︎世界で広まり、愛されてきた理由は?
✔︎初期作品、おすすめの長編・短編小説、初心者向け小説は?

この機会にぜひ、村上春樹さんの小説を手に取ってみて下さいね!

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