今回は駅弁大学、すなわち日本各地の国立大学を対象とした最新ランキングをご紹介します。
これらの大学は、地方都市の主要な駅の近くに位置し、地域社会に密着した教育や研究で知られています。
本記事では、教育の質、学部の特色、そして地域社会との連携を通じて、それぞれの大学がどのように評価されているかを詳しく解説します。
地方の名門とも呼ばれるこれらの大学の実力を、偏差値ランキングと共に見ていきましょう。
ポイント
- 駅弁大学とは何か、およびその由来となっている特徴
- 各駅弁大学の偏差値ランキングと教育の質
- 地方大学が地域社会にどのように貢献しているか
- 駅弁大学卒業生の地方就職率と学歴フィルターの実情
駅弁大学とは:駅弁大学一覧
駅弁大学という言葉を初めて聞くかもしれませんが、これは日本の地方に位置する国立大学のことを指します。
ただ単に、その大学がある県の主要な駅近くにあることからこの名前がつけられました。
本来は、東京や大阪などの大都市にある大学に比べて知名度が低いかもしれませんが、教育の質は非常に高いと評価されています。
駅弁大学の一例として、岩手県には岩手大学、福島県には福島大学などがあります。
これらの大学は、それぞれの県で最も重要な高等教育機関とされ、多くの優秀な学生が学んでいます。
地方の大学であるため、地元に根ざした研究や地域社会との連携に力を入れており、地域発展にも大きく貢献しています。
駅弁大学の魅力の一つは、地元の文化や産業に密接に関連した学部や研究が豊富であることです。
例えば、海に面した地域の大学では、水産学部が設けられていることが多く、その地域特有の研究が行われています。こ
のように、駅弁大学は各地域の特色を活かした教育や研究が行われているのが特徴です。
- 東北・・・弘前大学、岩手大学、秋田大学、福島大学、山形大学
- 関東・・・茨城大学、宇都宮大学、群馬大学、埼玉大学、千葉大学、横浜国立大学、山梨大学
- 中部・・・新潟大学、富山大学、金沢大学、福井大学、信州大学、岐阜大学、静岡大学、三重大学
- 近畿・・・滋賀大学、神戸大学、和歌山大学
- 中四国・・・鳥取大学、島根大学、岡山大学、広島大学、山口大学、徳島大学、香川大学、愛媛大学、高知大学
- 九州・・・佐賀大学、長崎大学、熊本大学、大分大学、宮崎大学、鹿児島大学、琉球大学
駅弁大学はすごい‼各県のチャンピオン
駅弁大学がなぜ「各県のチャンピオン」と称されるのか、その理由は多岐にわたります。
これらの大学は、その地域で唯一の国立大学であることが多く、教育や研究において地域社会にとって中核的な役割を果たしています。
そして、地元出身の学生だけでなく、他の地域からも多くの学生が集まることで、学問の場としての活力が保たれています。
各県のチャンピオンとしての駅弁大学の一例を見てみましょう。
岩手にある岩手大学は、広大なキャンパスと充実した学部、研究施設を有しており、特に農学部は国内外から高い評価を受けています。
また、沖縄の琉球大学は、海洋科学や熱帯生物学の研究で知られ、地域特有の自然環境を生かしたユニークな学問を提供しています。
こうした駅弁大学は、地元の伝統や文化、産業と深く結びついており、地域社会と共に発展しています。
学生にとっては、地元の問題に直接取り組みながら学ぶことができるため、実践的な学びの場として理想的です。
それゆえに、地方に根ざした教育機関として、これらの大学は各県の誇りであり続けています。
駅弁大学の偏差値ランキング
スタディサプリの偏差値より引用しました。
医学部があるところは強くなりますね。
ちなみに国立大学は私立大学よりも科目が多く難易度が高いために私大の偏差値に+5くらいをすると妥当な偏差値になると言われています。
順位 | 大学名 | 偏巧值 |
---|---|---|
1位 | 千葉大学 | 50.0~72.5 |
2位 | 横浜国立大学 | 55.0~67.5 |
2位 | 神戸大学 | 55.0~67.5 |
3位 | 岡山大学 | 50.0~67.5 |
4位 | 山梨大学 | 45.0~67.5 |
5位 | 宮崎大学 | 42.5~67.5 |
6位 | 金沢大学 | 50.0~65.0 |
7位 | 信州大学 | 47.5~65.0 |
7位 | 三重大学 | 47.5~65.0 |
8位 | 広島大学 | 45.0~65.0 |
8位 | 岐阜大学 | 45.0~65.0 |
8位 | 愛媛大学 | 45.0~65.0 |
8位 | 熊本大学 | 45.0~65.0 |
9位 | 新潟大学 | 42.5~65.0 |
9位 | 島根大学 | 42.5~65.0 |
9位 | 長崎大学 | 42.5~65.0 |
10位 | 山形大学 | 40.0~65.0 |
11位 | 香川大学 | 47.5~62.5 |
12位 | 富山大学 | 45.0~62.5 |
12位 | 佐賀大学 | 45.0~62.5 |
12位 | 鳥取大学 | 45.0~62.5 |
12位 | 鹿児島大学 | 42.5~62.5 |
12位 | 大分大学 | 42.5~62.5 |
12位 | 秋田大学 | 42.5~62.5 |
12位 | 高知大学 | 42.5~62.5 |
12位 | 群馬大学 | 42.5~62.5 |
12位 | 山口大学 | 42.5~62.5 |
12位 | 徳島大学 | 42.5~62.5 |
12位 | 琉球大学 | 40.0~62.5 |
13位 | 埼玉大学 | 47.5~60.0 |
14位 | 岩手大学 | 42.5~60.0 |
15位 | 静岡大学 | 47.5~55.0 |
16位 | 滋賀大学 | 45.0~55.0 |
17位 | 宇都宮大学 | 42.5~55.0 |
18位 | 和歌山大学 | 47.5~52.5 |
19位 | 福島大学 | 45.0~52.5 |
20位 | 弘前大学 | 42.5~52.5 |
20位 | 茨城大学 | 42.5~52.5 |
医学部なしバージョン
医学部を外した場合の偏差値のランキング表です。その大学のマジョリティのレベルを比較することが出来ます。
順位 | 大学名 | 偏巧值 |
---|---|---|
1位 | 横浜国立大学 | 55.0~67.5 |
1位 | 神戸大学 | 55.0~67.5 |
2位 | 宮崎大学 | 42.5~65 |
3位 | 千葉大学 | 50.0~62.5 |
4位 | 広島大学 | 45.0~62.5 |
4位 | 岐阜大学 | 45.0~62.5 |
5位 | 埼玉大学 | 47.5~60.0 |
6位 | 鳥取大学 | 45.0~60 |
7位 | 鹿児島大学 | 42.5~60 |
7位 | 徳島大学 | 42.5~60 |
7位 | 岩手大学 | 42.5~60.0 |
8位 | 岡山大学 | 50.0~57.5 |
8位 | 金沢大学 | 50.0~57.5 |
9位 | 熊本大学 | 45.0~57.5 |
10位 | 富山大学 | 45.0~57.5 |
11位 | 長崎大学 | 42.5~57.5 |
12位 | 信州大学 | 47.5~55.0 |
12位 | 三重大学 | 47.5~55.0 |
12位 | 静岡大学 | 47.5~55.0 |
13位 | 滋賀大学 | 45.0~55.0 |
14位 | 秋田大学 | 42.5~55 |
14位 | 山口大学 | 42.5~55 |
14位 | 宇都宮大学 | 42.5~55.0 |
15位 | 和歌山大学 | 47.5~52.5 |
16位 | 愛媛大学 | 45.0~52.5 |
16位 | 佐賀大学 | 45.0~52.5 |
16位 | 福島大学 | 45.0~52.5 |
17位 | 新潟大学 | 42.5~52.5 |
17位 | 島根大学 | 42.5~52.5 |
17位 | 弘前大学 | 42.5~52.5 |
17位 | 茨城大学 | 42.5~52.5 |
18位 | 山形大学 | 40.0~52.5 |
19位 | 香川大学 | 47.5~50 |
20位 | 山梨大学 | 45.0~50 |
21位 | 群馬大学 | 42.5~50 |
22位 | 琉球大学 | 40.0~50 |
23位 | 大分大学 | 42.5~47.5 |
23位 | 高知大学 | 42.5~47.5 |
駅弁大学の就職ランキング
大学通信の有名企業就職率ランキングより地方国立大学(駅弁大学)を抽出しました。
都会の方がどうしても有利ですね。
順位 | 大学名 |
---|---|
1位 | 横浜国立大学 |
2位 | 神戸大学 |
3位 | 千葉大学 |
4位 | 滋賀大学 |
5位 | 静岡大学 |
6位 | 広島大学 |
7位 | 信州大学 |
8位 | 岐阜大学 |
9位 | 金沢大学 |
10位 | 秋田大学 |
11位 | 熊本大学 |
12位 | 岡山大学 |
13位 | 群馬大学 |
14位 | 茨城大学 |
15位 | 和歌山大学 |
16位 | 福井大学 |
17位 | 徳島大学 |
18位 | 新潟大学 |
19位 | 山形大学 |
20位 | 長崎大学 |
21位 | 山口大学 |
22位 | 鳥取大学 |
23位 | 三重大学 |
24位 | 佐賀大学 |
25位 | 鹿児島大学 |
駅弁大学だと学歴フィルターにはかかる?地方での就職が多くあまり関係ない
駅弁大学の卒業生が就職活動を行う際、学歴フィルターについて心配する声がよく聞かれます。
学歴フィルターとは、企業が学歴を基にして応募者を選考することを指します。
ただし、この問題は主に大都市の一部大手企業で見られることが多く、地方での就職においてはそれほど影響はありません。
地方の有名企業では、地元の大学からの卒業生を積極的に採用する傾向にあります。
このため、駅弁大学の卒業生は地元での就職率が高いという特徴があります。
たとえば、福井大学の卒業生は福井県内の企業に就職するケースが多く見られます。
地元の企業は、地域に根ざした活動を重視するため、地元の大学で学んだ学生を高く評価することがあります。
このように、駅弁大学の学生は地方での就職において有利な立場にあると言えます。
そのため、大都市や大手企業への就職を目指さない場合は、学歴フィルターによる不利はあまり感じられないかもしれません。
実際、地域社会に貢献する形でキャリアを築くことができるため、駅弁大学出身であることがデメリットになることは少ないのです。
都会での就職を考える場合には早慶やGMARCH、関関同立あたりを目指した方が良いかもしれません。
そのあたりは下記の記事で考察しています。
金岡千広とMARCHや関関同立だったらどちらに行くべきか?
また、国立大学は理系の学生が多いですが理系であればどこの企業でも就職できます。
駅弁大学とか言われるが恥ずかしいことは無い:理系は旧帝大などの大学院へ
駅弁大学という言葉には、時としてマイナスのイメージが伴うことがありますが、実際には恥ずかしいことではありません。
特に理系の学生にとっては、駅弁大学が非常に有利なステップになることが多いのです。
理系の学部を卒業した後、多くの学生が更なる専門知識を深めるために大学院に進学します。
この際、旧帝大などの高い研究水準を誇る大学院が選ばれることが一般的です。
駅弁大学出身の学生も、優れた研究成果や学業成績を持っていれば、これらの高名な大学院に進学することが十分可能です。
例えば、広島大学の化学科を卒業した学生が、東京大学の大学院で材料科学を専攻するケースは珍しくありません。
こうした進学は、学生の研究能力や専門性をさらに高める機会を提供し、将来的には学術界や高技術産業でのキャリアにつながります。
したがって、駅弁大学という言葉に惑わされることなく、自分の学問に誇りを持ち、目指すべきキャリアパスに沿って努力することが大切です。
駅弁大学出身であっても、高い学術的成就を目指すことは十分に可能であり、それによって多くの扉が開かれるのです。
まとめ:駅弁大学偏差値、就職ランキング
駅弁大学ランキングとは、全国各地の主要な地方大学を偏差値や人気に基づいて順位付けしたリストです。
このランキングは、各地方の代表的な大学を指し、それぞれが地域の発展に大きく貢献しています。
ランキングを通じて、学生や保護者は学校の教育の質や地域内での評価を比較でき、適切な大学選びに役立てることができます。
特に地方大学は、地元企業との連携が強いため、地域に根ざしたキャリアを築きたい学生にとって魅力的な選択肢となっています。
- 駅弁大学とは地方にある国立大学の通称である
- 東京や大阪の大学に比べ知名度は低いが教育の質は高い
- 地元に根ざした研究や地域社会との連携に注力している
- 地域の文化や産業に関連した学部や研究が豊富である
- 例として岩手大学では農学部が特に評価が高い
- 琉球大学は海洋科学や熱帯生物学の研究で知られる
- 学生は地元の問題に直接取り組むことが可能
- 各地域で唯一の国立大学であることが多い
- 地元出身の学生だけでなく他地域からの学生も多い
- 地方の大学として地域社会の中核を担う
- 地方での就職に有利で地元企業から高い評価を受ける
- 学歴フィルターは主に大都市の大手企業で問題となることが多い
- 地方企業では地元の大学卒業生を積極的に採用する傾向にある
- 理系学生にとっては旧帝大などの大学院へのステップとして有利