「SFC 慶應じゃない」というフレーズが時おり耳に入るかもしれませんが、これは慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の独自性を指す表現です。
1990年に開設されたSFCは、他の慶應のキャンパスとは一線を画する特徴を持ちます。
神奈川県藤沢市に位置し、広大な自然に囲まれたこのキャンパスでは、「自由と革新」を教育の柱とし、従来の学問の枠にとらわれない新しい学びが奨励されています。
総合政策学部と環境情報学部を擁し、学生一人ひとりが自らの興味や将来の目標に応じて柔軟に授業を選択できるカリキュラムが特色です。
本記事では、SFCがなぜ「慶應じゃない」と言われるのか、そのユニークな教育環境とカルチャー、そして慶應義塾大学としての一員であることの意味を探ります。
ポイント
- SFCが慶應義塾大学の中でも独特な教育方針を持つ理由
- SFCの教育環境が他の慶應キャンパスとどう異なるか
- SFCの学生がどのように自由なカリキュラムを利用しているか
- SFC出身者が三田会に参加することの意味とその可能性
SFCは慶應じゃない?三田会に入れない?
そもそも慶應SFCとは
慶應義塾大学の中で、特に個性的な教育方針を持つキャンパスがSFC(湘南藤沢キャンパス)です。
1990年に開設された比較的新しいこのキャンパスは、神奈川県藤沢市に位置しており、他の慶應義塾大学のキャンパスとは異なる特色を持っています。
総合政策学部と環境情報学部の二つの学部が設置されており、学問の枠を超えた自由なカリキュラムが特徴です。
具体的には、学生が自分の興味や将来の目標に応じて、柔軟に授業を選択することが奨励されています。
また、教育方針においても、「自由と革新」を掲げ、従来の学問の枠に捉われず、新しい知識の創造と社会への応用を目指しています。
このような環境のため、SFCは創造的で自主的な学生が多く集まり、多様なバックグラウンドを持つ教授陣から独自の指導を受けることができます。
SFCと慶応の他の学部との違い
慶應SFCと他の慶應義塾大学のキャンパスとの大きな違いは、キャンパスの立地、校風、そして入試方式にあります。
まず、立地についてですが、SFCは都心から離れた神奈川県藤沢市に位置しており、広大な自然に囲まれています。
これに対し、他のキャンパスは都心に近い場所に位置しているため、都会的な雰囲気があります。
校風の面では、SFCは学生の自由な発想を重んじる点が特徴です。自分で学びたいテーマを探求し、それに基づいてプロジェクトを進めることが奨励されています。
これは、より伝統的なカリキュラムに従って学ぶ他のキャンパスとは異なるアプローチです。
最後に、入試方式の違いに触れます。SFCは一般が英語と小論文の2科目です。また、数学と小論文の2科目。
また、それに比べてAO入試(総合型選抜)が特に充実しています。
AO入試では、学生の学力だけでなく、個性やポテンシャルを重視し、面接や小論文を通じて多面的に評価されます。
これにより、特定の分野に強い情熱を持つ学生が選ばれやすい仕組みとなっています。
これらの違いが、SFCが「慶應義塾大学の中の異端児」とも見なされる理由ですが、その自由な校風と革新的な教育方針は、多くの学生にとって魅力的な選択肢となっています。
学部はエスタブリッシュメントでSFCは個性派集団
慶應義塾大学は多岐にわたる学部を有しており、その中でも特に三田キャンパスなどに設置されている法学部や経済学部などは、エスタブリッシュメント(既成概念に基づいた教育や伝統を重んじる体系)とされています。
こうした学部は、伝統的な教育カリキュラムやアカデミックな研究に重点を置いており、学問の基礎となる理論や歴史を深く学ぶことが可能です。
例えば、法学部では法律の基本的な理解から実務に至るまでの広範囲な知識を身につけることができ、経済学部では経済理論やその応用について綿密に学ぶことが期待されます。
一方で、SFC(湘南藤沢キャンパス)は、慶應義塾大学の中でも特に個性派で自由な学びを求める学生に適した環境を提供しています。
ここでは、学生一人ひとりの興味や将来に対する目標を尊重し、自分自身で学びのテーマを設定し、多様な学問領域から関連する授業を選択することができます。
このような自由度の高い教育システムは、学生にとって自己実現の場となり、独自のアイデアやプロジェクトを追求する機会を提供しています。
三田会には入れない。代わりにSFC三田会に入る
慶應義塾大学の卒業生は、一般に「三田会」という強固な校友会に所属することができますが、SFCの卒業生については、時として「三田会への参加が難しい」との声が聞かれます。
これは、SFCが独自の教育カリキュラムと学生文化を持っているため、伝統的な三田キャンパスの卒業生との間に文化的なギャップが存在するからです。
例えば、三田キャンパスの卒業生は、伝統的な学問やキャリアパスを追求する傾向にあり、SFCの卒業生は新しい技術や創造的なプロジェクトに情熱を注ぐことが多いという違いがあります。
金融や商社などの伝統的な日本の大企業の役員や社長には慶應の三田会出身者が多くいます。
そこで、SFCの卒業生にはSFC三田会があるようです。
ただし、SFCの卒業生はあんまり学閥を頼らなそうな気もしますが。
SFCでも三田会に入れますか?
-入れます。会社別、地域別、ゼミ単位、弁護士や公認会計士など職種単位で組織される強固な繋がりの慶應卒業生同窓会が三田会です。SFC三田会もあります。卒業してからもずっと慶應義塾の一員として、各界で活躍するOBOGと交流を深める事ができます。#三田会 #慶應SFC
— SFC_Passport (@sfc_passport) March 8, 2018
4/10(土) 19:00JST~ #Clubhouse 🦆SFC三田会Clubでは竹中平蔵名誉教授 @HeizoTakenaka をゲストに迎え、SFCのこれまでとみらい創造などお話をうかがいます。
卒業生・在校生・教職員および関係者みなさまもぜひ! #SFC三田会CHhttps://t.co/fUxDWMo2vC pic.twitter.com/S5neZkwWux
— 新井正樹 Masaki Arai / minne GMOペパボ (@mskari) April 6, 2021
SFCだって三田会入れるけど、それはなんか違う気がする
— ハイトーンボイス٩( ᐛ )و2浪事変 (@mosquito_voice9) August 12, 2016
慶應SFC出身の芸能人・有名人・起業家
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)は、芸能人や有名人、起業家を数多く輩出しています。
このキャンパスが多くの著名人に選ばれる理由の一つは、学生が自らの興味や才能に基づいて柔軟にカリキュラムを組むことができるからです。
例えば、マスメディアやエンターテインメント業界に興味がある学生は、メディアやコミュニケーション関連の授業を自由に組み合わせて学ぶことができ、実際の業界で求められるスキルや知識を身につけることが可能です。
さらに、SFCは起業家精神を持つ学生にとっても魅力的な場所です。
キャンパス内には、学生主導のプロジェクトやビジネスを展開するための支援体制が整っており、実際に学生がビジネスプランを立案し、それを実行に移す機会が豊富にあります。
これにより、学生は在学中から実践的なビジネス経験を積むことができ、卒業後に起業する際にも大きなアドバンテージとなります。
下記はSFC出身の有名人の一部です。有名なタレントや有名な会社やNPOがあります。全てみたい方はこちらへ。
氏名 | 出身高校 | 職業 |
---|---|---|
トリンドル玲奈 | 国際基督教大学高等学校 | タレント |
水嶋ヒロ | 桐蔭学園高等学校男子部 | 俳優 |
KABA.ちゃん | 熊本北高等学校 | 振付師 |
KREVA | 国際高等学校 | ミュージシャン |
秋元優里 | 慶應義塾湘南藤沢高等部 | アナウンサー |
金子陽三 | – | ユナイテッド 代表取締役社長COO |
平尾丈 | 海城高等学校 | じげん 代表取締役社長 |
柳澤大輔 | – | カヤック 代表取締CEO |
駒崎弘樹 | – | NPOフローレンス代表 |
古市憲寿 | – | 社会学者 |
日高裕介 | 日向学院高等学校 | サイバーエージェント専務取締役 |
佐野陽光 | – | クックパッド株式会社創業者 |
千葉功太郎 | – | 株式会社コロプラ創業者 |
今村久美 | – | 特定非営利活動法人NPOカタリバ 代表理事 |
創業者は進次郎と一緒に新世代リーダーアワード
今の社長は慶応ってあったからSFCだろと思ったらやっぱりSFC
SFCには竹中平蔵ゼミナールがある pic.twitter.com/zZYva5MMe9— Alice Maria Teresa (@Alice_maria_t) January 2, 2024
まとめ:SFCは慶應じゃない?独自の魅力を活かしまくろう‼
SFCはその独特の教育環境と学びの自由度の高さから、自己実現を目指す個性的な学生には特に適した場所です。
多様な学問分野が提供されており、学生は自分の関心に合わせて学びを深めることができます。
例えば、環境問題に興味がある学生は、環境科学や持続可能な開発に関する授業を選ぶことができ、これにより具体的な解決策を模索する研究やプロジェクトに参加することが可能です。
このように、SFCは学生一人ひとりの個性や興味を尊重し、それぞれの才能や可能性を最大限に引き出す教育を行っています。
そのため、自分自身の道を切り開きたい、何か新しいことに挑戦したい、独自のアイデアを世に問いたいと考える学生にとって、SFCは非常に合う場所と言えます。
自由な学びの環境が、学生たちの可能性を広げ、将来的に多岐にわたる分野で活躍するための基盤を築くことを助けています。
- SFCは慶應義塾大学の一部である
- 1990年に神奈川県藤沢市に設立された
- 独自の教育方針「自由と革新」を掲げる
- 総合政策学部と環境情報学部の二つの学部がある
- 学生は興味に応じて授業を自由に選択可能
- 伝統的なカリキュラムに縛られない柔軟な学びが可能
- 創造的で自主的な学生が多く集まる
- 入試方式は一般入試とAO入試(総合型選抜)がある
- SFCは広大な自然に囲まれた立地が特徴
- 他の慶應義塾大学キャンパスとは校風が異なる
- プロジェクトベースの学びが奨励される
- SFC出身者は伝統的な三田会とは異なるSFC三田会がある
- 芸能人や有名人、起業家を多く輩出している
- 学生主導のプロジェクトやビジネスの支援体制が整っている
- 個性的な学生に適した教育環境を提供している
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