前橋工科大学は公立大学です。
理系の単科大学なので知名度が低いので「Fラン」とバカにされがちです。
東京工業大学や電気通信大学なども知られていないことが多いので無理はありません。
世の中の大半の人は文系なのです。
この記事では前橋工科大学のレベルや就職などが「Fランではない」ことをデータで示していきます。
それどころか大学院進学率も高く東大の大学院に進学するような学生もいる優秀な大学であることを示していきます。
進路選択の一助になれば幸いです。
ポイント
- 前橋工科大学は誤解されがちな「Fラン」という声に反して、教育の質が高いこと
- 厳しい入試競争と高い教育水準により、優秀な学生が集まっている実情
- 学費の面で国公立大学としての利点と、充実した奨学金制度
- 就職率の高さと、大手企業への進出などの良好なキャリア展望
前橋工科大学はFランではない。普通に難しい。
前橋工科大学の倍率は高い:Fランではなく入試は難しい
前橋工科大学は国公立大学であり、その入試科目の多さと難易度の高さが特徴です。
国公立の理系大学で人気も高く、倍率は3倍前後となっています。
たくさん受験できる私大入試と違い国公立なので前橋工科大学が第一志望という学生も多いでしょう。
さらに、前述の通り、前橋工科大学はネット上で「Fラン」とされることがありますが、これは正確な情報ではありません。
Fランとは通常、入試で定員割れを起こしている大学や誰でも入学できるレベルの大学を指しますが、前橋工科大学はそのような大学ではありません。
実際には、入試で高い競争率を示し、優秀な学生が多く集まるため、国公立大学としての品質をしっかりと保っています。
そのため、この大学は教育の質も高く、就職率や進学率にも良い影響を与えており、多くの企業や研究機関からも評価されています。
これは、学生たちが高い専門性と実践的なスキルを身につけていることを示しています。
前橋工科大学は私大だとどのくらい?
前橋工科大学の偏差値はパスナビやスタディサプリだと42.5です。
国公立大学と私立大学を比較する場合は国公立大学の偏差値にプラス5から10をするのが妥当だと言われています。
科目数と母集団が違うからです。
そうして私立大学と比較する場合、一般的に知られている日東駒専や四工大などのレベルと比べて見ることが有益です。
四工大は東京電機大学、工学院大学、東京都市大学、芝浦工業大学の4つの大学を指します。
日東駒専や四工大は私立大学の中でも特に技術系の教育で知られており、学生に対して実践的な技術と理論を教育しています。
このように、前橋工科大学もこれらの大学と同様に、技術系の教育に重点を置いており、特に工学部では高度な技術教育が行われています。
また、前橋工科大学が国公立である点を踏まえると、一般的に私立大学に比べて学費が低いことも大きなメリットです。
参考:日東駒専や四工大との偏差値の比較
まずは補正前です。全てスタディサプリの偏差値です。
大学名 | 学部名 | 偏差値 |
---|---|---|
前橋工科大学 | 工学部 | 42.5 |
日本大学 | 生産工学部 | 35.0~45.0 |
日本大学 | 理工学部 | 42.5~52.5 |
東洋大学 | 理工学部 | 45.0~52.5 |
東京電機大学 | 理工学部 | 45.0~50.0 |
東京都市大学 | 理工学部 | 45.0~52.5 |
次に国公立の前橋工科大学にプラス5して比較してみます。
そうするとかなり重なりますね。
大学名 | 学部名 | 合格点 |
---|---|---|
前橋工科大学 | 工学部 | 47.5 |
日本大学 | 生産工学部 | 35.0~45.0 |
日本大学 | 理工学部 | 42.5~52.5 |
東洋大学 | 理工学部 | 45.0~52.5 |
東京電機大学 | 理工学部 | 45.0~50.0 |
東京都市大学 | 理工学部 | 45.0~52.5 |
最後に偏差値を+10して比較してみましょう
大学名 | 学部名 | 合格点 |
---|---|---|
前橋工科大学 | 工学部 | 52.5 |
日本大学 | 生産工学部 | 35.0~45.0 |
日本大学 | 理工学部 | 42.5~52.5 |
東洋大学 | 理工学部 | 45.0~52.5 |
東京電機大学 | 理工学部 | 45.0~50.0 |
東京都市大学 | 理工学部 | 45.0~52.5 |
出身高校を見ると偏差値60台も多い
前橋工科大学に入学する学生の多くは、偏差値60台の高校出身者であり、特に北関東地域の進学校からの進学者が目立ちます。
これは、地元北関東地域での大学の評価が高く、地域密着型の教育を受けたい学生にとって魅力的な選択肢となっているためです。
具体的には、栃木、群馬、茨城の各県には多くの進学指向の高校があり、これらの高校から前橋工科大学への進学希望者が年々増加しています。
また、これらの高校は学問的な基盤がしっかりしており、特に理数科目に強い生徒が多いことから、工科大学で求められる基礎学力を有している生徒が多いです。
これが、入学後の学生たちが学業において高い成果を挙げる一因となっています。
ただし、これは地元高校の教育水準が高いため可能なことであり、地域外からも多くの優秀な学生が集まる理由の一つです。
そのため、前橋工科大学は学生一人ひとりの教育ニーズに応えるために、カリキュラムやサポート体制を充実させています。
学生の潜在能力を最大限に引き出すための様々なプログラムが用意されており、これが学生にとって大きな学びの場となっています。
参考:出身高校ランキング
全て見たい方はこちら
順位 | 高校名 | 偏差値 |
---|---|---|
1 | 伊勢崎高等学校 | 55 |
2 | 前橋南高等学校 | 59 |
3 | 桐生高等学校 | 60 – 61 |
4 | 富山高等学校 | 68 – 69 |
5 | 須坂高等学校 | 60 |
5 | 前橋市立前橋高等学校 | 53 |
5 | 高崎経済大学附属高等学校 | 52 – 59 |
8 | 藤枝東高等学校 | 66 |
8 | 巻高等学校 | 58 |
9 | 熊谷高等学校 | 65 |
将来性:理系は大学で勉強するのが大変だが就職がいい
前橋工科大学の将来性について考えるとき、理系の学生が直面する課題として「大学での勉強が大変」という点があります。
特に工学部では、高度な数学や物理学、さらに専門的な技術科目の習得が求められるため、学生にはかなりの努力が必要です。
しかし、これらの厳しい学習環境が、学生にとって将来の就職市場における大きな強みとなります。
理系分野の学生は、専門的な知識と技能を身につけることができ、これが就職時に非常に高く評価されるため、多くの企業が前橋工科大学の学生を積極的に採用しています。
実際、工学部出身者の就職先は、大手製造業やIT企業、さらには研究開発職と幅広く、高い技術力と専門性を持った学生が求められています。
このように、前橋工科大学の学生は、大学での学びが将来の職場で直接役立つ内容であるため、学生自身のキャリア形成において大きなアドバンテージを持っています。
また、大学側も産業界との連携を深め、学生が社会に出た際にスムーズに適応できるような支援を行っており、これが学生の就職成功率を高める要因となっています。
主な就職先
さすがは国公立の理系。Fランだとこうはならないですよね。
全て見たい方はこちら。
東海旅客鉄道㈱/小林製薬 ㈱/キヤノン ㈱/東芝システムテクノロジー ㈱/
㈱日情システムソリューションズ/三菱自動車エンジニアリング/東日本旅客鉄道 ㈱
㈱鈴与システムテクノロジー ㈱/㈱ ヤマト/㈱ 両毛システムズ/
日野自動車 ㈱/富士ソフト ㈱/北陸電力 ㈱/㈱ OKIアイディエス/
岩手県庁/群馬県庁/富山県庁/東京消防庁
㈱ネクスコ東日本エンジニアリング
大成建設(株)/三井住友建設 ㈱/ ㈱鴻池組/㈱ 国土開発センター/
東京地下鉄㈱/ショーボンド建設 ㈱/鈴与建設㈱/冬木工業 ㈱/九州旅客鉄道 ㈱
国土交通省東京航空局/群馬県庁/東京都庁/宮城県庁/埼玉県庁/神奈川県庁
㈱竹中工務店/㈱石井設計/㈱ オープンハウス・ディベロップメント
鹿島建物総合管理㈱/㈱協和建築積算事務所/住友林業ホームテック ㈱
積水ハウス㈱/大和ハウス工業㈱/高松建設㈱/
エヌ・ティ・ティシステム技研 ㈱/㈱ NTTデータエンジニアリングシステムズ
㈱ビジネスブレイン太田昭和//JRAシステムサービス ㈱
㈱ JALカーゴサービス/T&D情報システム ㈱/ドコモ・システムズ
㈱Sky ㈱/富士通フロンテック ㈱/
群馬労働局/埼玉県庁/群馬県警察/太田市役所/長野市役所
工学系は学歴フィルターはあまり関係ない
前橋工科大学における学歴フィルターの現状は、理系分野においては文系ほど厳しくはありません。
理系の職場では、実際のスキルや専門知識が重視されるため、どの大学を卒業したかというよりも、どれだけ専門性を高めているかが重要視されます。
学歴フィルターや偏差値などは主に文系の世界での話と言えます。
ただし、より高いレベルの技術や研究職を目指す学生にとっては、大学院進学が一つの選択肢となり得ます。
事実、前橋工科大学からは多くの学生が国内外の著名な大学院に進学しており、これによってさらに高度な知識と技術を身につけ、優れた就職先を確保しています。
このように、大学院への進学は「より良い就職」を目指すための戦略的な選択と言えます。
大学院での研究や学習を通じて、専門性をさらに深めることができるため、大企業や国際的なプロジェクトで活躍するチャンスが増えるからです。
また、前橋工科大学では、学生が大学院進学を目指す際のサポートも充実しており、進学先の選定や研究計画の立案など、具体的な支援が行われています。
参考:大学院進学率と主な大学院進学先
専攻名 | 進学率 |
---|---|
建設工学専攻 | 23% |
建築学専攻 | 30% |
生命情報学専攻 | 27% |
システム生体工学専攻 | 54% |
生物工学専攻 | 42% |
東京大学大学院/前橋工科大学大学院/筑波大学大学院/大阪大学大学院/東京工業大学大学院/東北大学大学院 /奈良先端科学技術大学院大学/電気通信大学大学院//東北大学大学院/横浜国立大学大学院
大学院進学率や進学先大学院を見ると日東駒専の理系よりも優秀なようにも見えます。
学費が安い:奨学金なども充実し評判もいい
前橋工科大学は、比較的低額な学費設定で知られ、多くの学生や保護者から高い評価を受けています。
前橋工科大学の初年度納入金が913,460円。前橋市内在住だと772,460円です。
一方、日本大学の理工学部の学費は初年度が1770,000円です。
私立理系だとこれが一般的です。
学費の低さは、経済的な理由で高等教育の機会を得にくい学生にとっても、教育を受ける大きな機会となっています。
また、学費の他に、奨学金制度も充実しており、学業成績が優秀な学生や経済的に支援が必要な学生に対して、様々な形の奨学金が提供されています。
奨学金制度には、返済不要の給付型奨学金や、卒業後に返済する必要のある貸与型奨学金などがあり、学生のニーズに応じた支援が可能です。
これにより、学生は経済的な負担を軽減しながら、学業に集中することができます。
さらに、前橋工科大学の学費と奨学金制度の評判の良さは、学生の学習環境を向上させるとともに、学生生活の質を高める効果も期待されています。
このように、前橋工科大学では、低額な学費と充実した奨学金制度を通じて、多くの学生が経済的な負担を感じることなく、質の高い教育を受けることができる環境が整っています。
このため、多くの学生からの評価も高く、学びやすい環境として高く評価されています。
まとめ:前橋工科大学はFランではない
前橋工科大学は、学生にとって非常に学び甲斐のある大学であることが多くの指標からも明らかです。
この大学が提供する教育の質、充実したカリキュラム、そして学生生活のサポートは、学生たちが将来のキャリアに必要な技術と知識を身につけるための理想的な環境を作り出しています。
具体的には、前橋工科大学は理系分野に特化した教育を行い、学生一人一人が専門知識を深めるための環境を整えています。
また、低い学費と充実した奨学金制度は、学生たちが経済的な心配をせずに学びに専念できるよう支援しています。
さらに、大学院への進学率の高さは、学生たちが更なる高みを目指し、専門性を極めるための意欲を示しています。
この大学からは、高度な技術を持った卒業生が多数輩出されており、彼らは国内外の企業や研究機関で重要な役割を果たしています。
前橋工科大学の卒業生が、様々な分野で活躍することは、この大学が提供する教育の効果を証明しています。
結論として、前橋工科大学は、理系の学問を志す学生にとって、優れた学習機会を提供する大学であり、その教育プログラムと学生サポートは、学生たちが社会に出てからも成功するための強固な基盤を築くのに役立っています。
このように、前橋工科大学は多方面でその価値を学生に提供し続けており、学び甲斐のある大学としての評価を確固たるものにしています。
- 前橋工科大学は国公立の理系大学である
- Fランとされることがあるが、実際には競争率が高い優秀な学生が多く集まる大学である
- 入試の倍率は3倍前後であり、多くの学生が第一志望としている
- 偏差値は42.5とされており、国公立大学のため実質的にはそれ以上の評価が適当である
- 日東駒専や四工大と比較しても遜色ない教育水準を持つ
- 技術系の教育に重点を置き、特に工学部では高度な技術教育が行われている
- 学生の大部分は偏差値60台の高校出身であり、特に北関東地域の進学校からの進学者が多い
- 大学での勉強は厳しいが、専門的な知識と技能を身につけられるため就職が良い
- 大手製造業やIT企業、研究開発職など、多岐にわたる就職先に進む卒業生が多い
- 学費が国公立大学なので比較的低額で、多くの奨学金制度も整っている
- 大学院進学率が高く、国内外の著名な大学院に進学する学生が多い
- 実践的なスキルや専門知識が求められる理系の職場で高く評価される
- 研究や学習を通じて専門性をさらに深めることができる
- 学生一人ひとりの教育ニーズに応える充実したカリキュラムとサポート体制を有する
- 教育の質、充実したカリキュラム、学生生活のサポートが学び甲斐のある環境を提供する